沖縄のお葬式事情としきたり
一般人でも新聞に訃報広告を出します
地元紙には、一般人の訃報広告専用のページが設けられています。このページには、黒枠で囲われた訃報広告が紙面に所狭しと並びます。 その広告には、故人や喪主の氏名、葬儀の日時だけにとどまらず、同居の家族名、独立した子供や孫、その配偶者、親戚の名前が、「兄○○」「長男○○」「長男嫁○○」「孫○○」などと列挙されます。キリスト教信者の場合は、名前の上に小さく十字架を入れることもあります。地域によっては、公民館などの公共施設から有線放送が流されることもあります。
檀家制度が無い
全国的にみられる檀家制度は、江戸時代の「寺請け制度」から始まったものです。これは、現在の戸籍のような役割と、キリスト教弾圧の役割を持った国民総仏教徒制度でした。 ところが、江戸時代の沖縄は琉球王朝として独立した存在で、徳川幕府に属していませんでした。寺請け制度も無く、よって現在の檀家制度も根付いていません。お葬式の際に読経を希望する場合は「どのお寺に依頼しても良い」とされています。
枕飾りに豚の三枚肉を供える
沖縄では、枕飾りにも独特のならわしがあります。枕飾りに供えるのは、白木の位牌・花や箸を立てた一膳飯のほかに、豚の三枚肉・塩と味噌・おまんじゅうなども供えます。 沖縄以外の地域では、肉を供えるということはほとんど見られませんので、沖縄の琉球文化特有の風習といえるでしょう。
棺の大きさが違う
沖縄県で使われている棺は、全国的に使われている棺と比べて長さが短く、深いものがあります。これは故人を納棺する際、膝をすこしだけ立てて納棺することからきている風習です。
お墓が家のように大きい
沖縄のお墓は、本土のお墓と比べてもはるかに大きく、形状もまるで家と見間違えるような屋根つきの「亀甲墓」「破風墓」が数多く建っています。内部は8畳程度の広さがあり、中には住宅を建てるときと同じように、基礎から工事をする、もはや立派な建築物です。これは、古くは故人の遺体を自然に白骨化させる「風葬」や「洗骨」の習慣があったことからきています。今では火葬されていますが、お墓の風習だけは残っています。
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