喪中はがき印刷の豆知識
喪中はがきとは近親者に不幸があった場合に、故人に対する生前の厚誼への感謝を示し、一年間は喪に服しているので慶事をさけ、年賀状を出せないことを詫びる挨拶状です。
喪中はがきを送る時期
喪中はがきは、先方が年賀状の準備を始める前の11月中旬〜12月上旬には届くように出しましょう。やむをえずその時期に喪中はがきが出せず遅くなってしまった場合は、 年始の松の内が明けた後「寒中見舞い」として欠礼をお詫びします。
喪中はがきを送る相手
自分が年賀状をやり取りしている方や故人が年賀状をやり取りしていた方、葬儀に参列いただいた方、その他お知らせした方が良いと思われる方などにお送りします。兄弟などの身内へは送る必要がありませんが、遠い親戚などには送っても良いでしょう。又、双方が喪中の場合で、こちらが送る前に喪中はがきを頂いた相手にも送ります。仕事上のお付き合いで故人と面識のない方や、気遣いをさせたくない相手には喪中を知らせずに、平年通り年賀状を送ることもあります。故人と自分との続柄や、故人と喪中はがきを送る相手との関係を考慮して、必要と思われる範囲に送るようにしましょう。
そもそも喪中とは
喪中という考え方は、日本に昔から根づいている独自の文化です。神道では死は穢れ(けがれ)とされ、それがなくなるまでの期間、故人の死を悼んで喪に服すことを喪中といいます。一般的な仏式では、亡くなった日から四十九日までを「忌中」、一周忌までを「喪中」とします。
喪中の歴史
明治30年頃までは、お世話になった方のお宅を一軒一軒まわり年賀のご挨拶をしていました。これが年賀はがきに変わったため、喪中もはがきで知らせるようになりました。昔は四十九日まで7日ごとに法要をしたり、期間中は喪服で過ごしたりもしたようです。
喪中に控えるべきこと
穢れは「うつる」ものだと思われていたため、お祭りやお祝い事への出席、神社への参拝、新年のお祝い(おせちを食べる、門松を飾るなど)、遠方への旅行などは控えるべきとされていました。最近では、忌中が明ければ結婚式に出席する方や旅行に行かれる方が多くなっています。また、穢れとは仏教の教えではないので、寺院への参拝は問題なく、お歳暮やお中元も「お世話になった方へのお礼」ですから、問題ありません。
誰が亡くなったときに喪中はがきを出すのか?
現代では2親等まで、同居されていたのであれば3親等までと喪中とする方が多いようです。また、結婚して家を出るまで同居していた場合なども、喪中とする方もいらっしゃいます。
本人から見た関係 | 続柄の表記例 | |
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0親等 | 配偶者 | 夫、妻 |
1親等 | 父(配偶者の父を含む) | 父、〇〇の父など |
母(配偶者の母を含む) | 母、〇〇の母など | |
子供 | 長男、次男、長女、次女、息子、娘など | |
2親等 | 兄弟、姉妹(配偶者の兄弟・姉妹を含む) | 兄、姉、弟、妹、長兄、次兄、次弟、末弟、長姉、次姉、次妹、末妹、〇〇の兄、〇〇の姉など |
孫 | 孫、孫息子、孫娘 | |
祖父母(配偶者の祖父母を含む) | 祖父、祖母、〇〇の祖父、〇〇の祖母など | |
3親等 | 父母の兄弟、姉妹 | 伯父、叔父、伯母、叔母 ※父母から見て、兄/姉の場合は伯父/伯母、 弟/妹の場合は叔父/叔母 |
父母の兄弟・姉妹の配偶者 | 伯父、叔父、伯母、叔母 ※父母の兄・姉の配偶者が、父母よりも年下であっても伯父/伯母、 弟・妹の配偶者が父母より年上であっても叔父/叔母 |
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兄弟、姉妹の配偶者 | 兄、姉、弟、妹 | |
兄弟、姉妹の子供 | 甥、姪 | |
祖父母の父母 | 曾祖父、曾祖母 |
喪中はがきの内容
一般的には、喪中のため年賀欠礼をするという内容と、誰がいつ亡くなったのかを伝えます。また、誰が亡くなったのかを分かりやすくするために故人との続柄を明記しておくと良いです。次に、お付き合いへの感謝の気持ちと先方の無事を祈る言葉を添えて、最後に日付を入れます。喪中はがきには「年賀」とは使わずに、「年始・年頭・新年」などを使い、近況報告などは書かないようにしましょう。
喪中はがきの書き方(基本)
- 喪中欠礼の挨拶
- 「年賀」ではなく「年始」「年頭」「新年」等を使います。
- 誰の喪中か
- 何時、何歳で亡くなったかを書く事も多い。
- 年賀状に代わる挨拶
- 旧年中お世話になったお礼、変わらぬお付き合いを願う言葉などお付き合いへの感謝・先方の健康や繁栄を祈る言葉を書きます。行頭の一字さげはせず、句読点を入れないのが一般的です。「拝啓」などの頭語や、「敬具」などの結語は不要です。
- 喪中はがきには、近況報告やその他の用件は書きません
- 親しい方や、お世話になった方などには、一言添え書きを加えてもよいでしょう。